コットンパッドで化粧水を肌になじませている手元

「マイクロバイオーム化粧水」に切り替えてみたものの、何を基準に選べばいいのか分からず、また肌に合わない化粧水を選んでしまうのではと不安になっていませんか。
「発酵化粧水」「菌活コスメ」と書いてあれば何でも常在菌に良い、というわけではありません。

実は、配合成分の種類と普段のスキンケア習慣を見直せば、自分の肌に合うマイクロバイオーム化粧水は十分に選べます。マイクロバイオーム化粧水を選ぶ際は、プレ・プロ・ポストバイオティクスのどれが配合されているかを成分表示で確認し、防腐剤や香料が少ない弱酸性処方かどうかを基準にすることが大切です。あわせて、ダブル洗顔やピーリングのしすぎなど、常在菌を減らす習慣がないかも見直す必要があります。この記事では、プレ・プロ・ポストバイオティクスの違いから、化粧水選びの4つの基準、見直すべきNG習慣、化粧水以外にできるインナーケアまで詳しく解説します。

マイクロバイオーム化粧水とは?プレ・プロ・ポストバイオティクスの違い

肌表面の質感を写したクローズアップ

【結論】マイクロバイオーム化粧水とは、肌表面にいる常在菌のバランスを保つ目的で設計された化粧水の総称で、配合されている成分によってプレ・プロ・ポストバイオティクスの3つのアプローチに大別されます。

肌の表面には表皮ブドウ球菌をはじめとする多種多様な微生物が存在し、これらの構成やバランス全体を指す言葉が「肌のマイクロバイオーム(常在菌叢)」です。マイクロバイオーム化粧水は、この常在菌のバランスにアプローチする成分を配合した化粧水の総称であり、単一の成分名を指すものではありません。

※1:常在菌とは
皮膚や腸などに普段から棲みついている微生物のことで、外部からの刺激をブロックしたり、肌表面を弱酸性に保ったりする働きに関わっているとされています。

※2:表皮ブドウ球菌とは
健康な肌に多く存在する常在菌の一種で、皮脂を分解して肌表面を弱酸性に保つ働きに関わっているとされる菌です。

プレバイオティクス|常在菌のエサとなり増殖を助ける成分

プレバイオティクスは、常在菌そのものではなく、常在菌のエサとなって増殖を助ける働きを持つ成分です。オリゴ糖や食物繊維に近い成分が中心で、肌の上にいる善玉菌とされる菌を優先的に増やすことで、間接的に菌のバランスを整えるアプローチだと考えられています。

プロバイオティクス|善玉菌そのもの・菌由来成分を補う考え方

プロバイオティクスは、乳酸菌やビフィズス菌など、善玉菌とされる菌そのもの、あるいはその培養液や発酵によって得られる成分を配合するアプローチです。菌を直接補うことで、肌表面の菌バランスを整えることが期待されています。

ポストバイオティクス|菌が作り出した代謝物を利用する新しいアプローチ

ポストバイオティクスは、菌そのものを配合するのではなく、菌が代謝の過程で作り出した物質(代謝物)を利用する考え方です。生きた菌を配合する必要がないため処方が安定しやすいとされ、近年はプレバイオティクスとポストバイオティクスを組み合わせた「シンクロバイオティクス」という考え方も登場しています。

※3:シンクロバイオティクスとは
プレバイオティクスとポストバイオティクスを組み合わせて配合する処方設計の考え方で、リポソーム化などの技術と組み合わせて使われることがあります。

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化粧水を選ぶときに見るべき4つの基準

大理石の上に置かれたスキンケア化粧水のボトル

【結論】マイクロバイオーム化粧水を選ぶ際は、配合されている成分の種類・防腐剤や合成界面活性剤の少なさ・弱酸性処方かどうか・香料やアルコールの有無、の4点を成分表示で確認することが基準になります。

どの「バイオティクス」を配合しているかを成分表示で確認する

まず確認したいのは、その化粧水がプレ・プロ・ポストバイオティクスのどれ(または複数)を配合しているかです。パッケージの「発酵」「菌活」「バイオティクス」といった表示だけで判断せず、成分表示に具体的な菌由来成分やオリゴ糖類が記載されているかを確認しましょう。過去に発酵化粧水や特定の菌由来成分で肌に合わなかった経験がある場合は、同じ系統の成分が含まれていないかを事前にチェックすることも有効です。

防腐剤・合成界面活性剤の配合が少ないか

常在菌のバランスを保つ目的の化粧水であっても、防腐剤や洗浄力の強い界面活性剤が多く配合されていると、常在菌に影響を与える可能性があります。全成分表示の後半(配合量が少ない部分)だけでなく、前半にどのような防腐剤・界面活性剤が使われているかも確認することが望ましいとされています。

弱酸性(pH5〜6程度)の処方かどうか

健康な肌表面は弱酸性の膜(酸外套)で覆われており、多くの常在菌はこの弱酸性の環境で安定して存在すると考えられています。化粧水がアルカリ性に傾いていると、この環境を崩す可能性があるため、パッケージや公式サイトに「弱酸性」の記載があるかを確認すると選びやすくなります。

※4:酸外套とは
皮脂と汗が混ざり合ってできる、肌表面を覆う弱酸性の膜のことで、外部刺激や雑菌の繁殖を抑える働きに関わっているとされています。

香料・エタノールなど刺激になりやすい成分の有無

香料や高濃度のエタノールは、肌に刺激を感じやすい方にとって負担になる場合があります。マイクロバイオーム化粧水を試す際は、常在菌へのアプローチと合わせて、これらの刺激になりやすい成分が少ない処方を選ぶことで、肌トラブルのリスクを減らせる可能性があります。

化粧水を変える前に確認したいNG習慣|今のスキンケアが常在菌を減らしていないか

洗面台で顔を洗っている女性

【結論】マイクロバイオーム化粧水に変えても、洗浄力の強いクレンジングやピーリングのしすぎといった習慣が残っていると、常在菌を洗い流してしまい効果を実感しにくくなる可能性があります。

洗浄力の強いクレンジング・ダブル洗顔のしすぎ

洗浄力の強いクレンジング剤や、朝晩どちらもしっかり洗浄するダブル洗顔の習慣は、皮脂や汚れと一緒に常在菌まで洗い流してしまう可能性があります。特に乾燥や刺激を感じやすい時期は、洗浄のたびに肌表面の菌バランスが低下しやすい状態だと考えられます。洗浄力を見直す際は、朝は水またはぬるま湯のみで済ませる、夜も肌の状態に合わせて洗浄料の使用量を調整するなど、洗いすぎない工夫が挙げられます。

ピーリング・角質ケアの頻度が高すぎる

ピーリングや角質ケアは古い角質を取り除く目的で行われますが、頻度が高すぎると常在菌の棲みかとなる角質層まで削り取ってしまう可能性があります。マイクロバイオーム化粧水を取り入れるタイミングでは、ピーリングの頻度を週1〜2回程度に抑える、肌に赤みやヒリつきがあるときは中止するなど、頻度と肌状態を確認しながら調整することが望ましいとされています。

洗い流し不足による合成界面活性剤の蓄積

洗浄料やクレンジング剤に含まれる合成界面活性剤は、すすぎが不十分だと肌表面に残留し、常在菌のバランスに影響を与える可能性があります。洗顔料を使う際は、生え際やフェイスラインまでぬるま湯で十分にすすぐことが、常在菌の環境を保つうえでも基本的な対策になります。

化粧水以外にできること|腸内環境とインナーケアの関係

和食を中心とした栄養バランスの良い食事

【結論】肌の常在菌バランスは化粧水などの外側からのケアだけでなく、腸内環境の状態からも影響を受けると考えられているため、食生活を含めたインナーケアを並行することが望ましいとされています。

腸内には多種多様な腸内細菌が存在し、この腸内環境のバランスが乱れることは、肌の状態にも関わっている可能性があると指摘されています。発酵食品やオリゴ糖・食物繊維を多く含む食品を日常的に取り入れることは、腸内環境を整える一般的な方法として知られています。マイクロバイオーム化粧水による外側からのアプローチと合わせて、睡眠不足や偏った食生活といった腸内環境を乱しうる生活習慣がないかを見直すことも、常在菌バランスを整えるうえでの選択肢の一つになります。

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こんな症状が出たら要注意|スキンケアの見直し・皮膚科受診を検討するサイン

マイクロバイオーム化粧水を含め、スキンケアを変えた後に以下のような症状が出た場合は、自己判断でケアを続けず、使用を中止したうえで皮膚科医への相談を検討してください。

  • 化粧水をつけた直後にヒリヒリ・ピリピリとした刺激が続く
  • 赤みやかゆみが数日たっても引かない
  • 肌がべたつく・皮むけするなど、以前より肌状態が悪化したと感じる
  • ニキビや吹き出物が急に増えた
  • スキンケアの見直しを2〜4週間続けても改善が見られない

肌の状態には個人差があり、同じ成分でも合う・合わないは人によって異なります。上記のような症状が続く場合は、マイクロバイオーム化粧水に限らず、自己判断を続けずに医療機関で肌の状態を確認してもらうことをおすすめします。

マイクロバイオーム化粧水に関するよくある質問(FAQ)

Q1. ポストバイオティクス配合化粧水とは、プレ・プロバイオティクスと何が違うのですか?

A. プレバイオティクスは常在菌のエサとなる成分、プロバイオティクスは菌そのものや菌由来成分、ポストバイオティクスは菌が作り出した代謝物を利用する成分という違いがあります。(詳細)

ポストバイオティクスは生きた菌を配合する必要がないため、処方が安定しやすいという特徴があるとされています。

Q2. マイクロバイオーム化粧水を選ぶ際に最も重視すべき基準は何ですか?

A. 特定の1点だけを重視するのではなく、配合成分の種類・防腐剤や界面活性剤の少なさ・弱酸性処方かどうかを総合的に確認することが基準になります。(詳細)

過去に発酵系の化粧水で肌に合わなかった経験がある場合は、含まれる成分の系統を事前に確認することも大切です。

Q3. 今のダブル洗顔・ピーリング習慣は肌の菌バランスを崩す可能性がありますか?

A. 洗浄力の強いクレンジングを使ったダブル洗顔や、頻度の高いピーリングは、常在菌ごと洗い流してしまう可能性があります。(詳細)

マイクロバイオーム化粧水を取り入れるタイミングで、洗浄・角質ケアの頻度や強さを見直すことも合わせて検討してください。

Q4. 化粧水だけでは不十分ですか?腸内環境とマイクロバイオームの関係を教えてください。

A. 肌の常在菌バランスは、化粧水などの外側からのケアだけでなく腸内環境からも影響を受けると考えられています。(詳細)

化粧水だけに頼らず、発酵食品やオリゴ糖・食物繊維を含む食生活を並行することが望ましいとされています。

Q5. 防腐剤フリーとプレバイオティクス配合、どちらを優先して選ぶべきですか?

A. どちらか一方を優先するのではなく、両方を確認することが基本です。(詳細)

プレバイオティクスなどの成分が配合されていても、防腐剤や合成界面活性剤が多い処方だと常在菌への負担が大きくなる可能性があるため、成分表示全体を確認したうえで選ぶことをおすすめします。

まとめ|マイクロバイオーム化粧水は「何が入っているか」より「常在菌を減らさない使い方」が鍵

マイクロバイオーム化粧水を選ぶうえで大切なのは、プレ・プロ・ポストバイオティクスのどれが配合されているかを確認したうえで、日々のスキンケア習慣が常在菌を減らしていないかも合わせて見直すことです。

  • 成分の種類を確認する:プレ・プロ・ポストバイオティクスのどれ(または複数)が配合されているかを成分表示でチェックする
  • 処方全体を見る:防腐剤・合成界面活性剤の量、弱酸性かどうか、香料やエタノールの有無を確認する
  • 洗浄習慣を見直す:ダブル洗顔やピーリングのしすぎなど、常在菌を洗い流す習慣がないか確認する
  • インナーケアも並行する:発酵食品やオリゴ糖・食物繊維を含む食生活で腸内環境を整えることも選択肢に入れる

肌の常在菌バランスは一朝一夕で整うものではなく、化粧水を変えてすぐに変化を感じられるとは限りません。ただし、成分表示の見方とスキンケア習慣の両方を見直しながら継続することで、少しずつ肌の状態が安定していく可能性があります。

※本記事は一般的なスキンケア情報を目的としており、効果・効能を保証するものではありません。肌の状態には個人差があるため、異常を感じた場合は速やかに使用を中止し、皮膚科医にご相談ください。

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