「AHA・BHA・PHA・酵素洗顔…、違いが分からなくて何を選べばよいか迷う…」
似た名前が多いピーリング系の成分を、種類ごとに整理します。
ピーリング系の成分は、成分の種類と性質を知り、全成分表示と製品の使用方法を確認して、肌が安定しているときに少量から試すのが基本です。この記事では、種類別の早見表と、成分ごとの詳しい解説ページへの案内、選び方の共通ポイント、使うときの注意、やめるべきサインをまとめます。
ピーリング系成分とは?化粧品で表現できる範囲
ピーリング系の成分は、洗顔料や角質ケア用の製品に配合される成分の総称で、化粧品の効能は、肌を整える・キメを整えるなどの範囲に限られます。
化粧品の効能は、「肌にうるおいを与える」「肌を整える」「肌の乾燥を防ぐ」などの範囲に限られます(厚生労働省「化粧品の効能の範囲の改正について」(2011年)に基づく区分です)。角質を除去して肌を入れ替える、ニキビを治すといった表現はできません。
刺激を感じやすい成分が多いため、肌が荒れているときや日焼け後は、使用を控えてください。
ピーリング系成分の4つの種類|早見表
ピーリング系の成分は、酸系・酵素・クレイや粉体・引き締め系の植物エキスに分けて整理すると選びやすくなります。
種類ごとの優劣を示すものではなく、成分を探しやすくするための分類です。同じ種類でも、濃度や処方によって刺激の感じ方が異なります。
| 分類 | 成分の例 | 説明(=の後は用語の意味) | 詳しい解説 |
|---|---|---|---|
| 酸系の成分 | AHA、乳酸、マンデル酸、PHA、BHA、LHA | AHA=アルファヒドロキシ酸。BHA=脂溶性の酸 | 酸系の成分 |
| 酵素 | パパイン、プロテアーゼなど | タンパク質を分解する性質をもつ | 酵素 |
| クレイ・炭・粉体 | カオリン、チャコール、ダイヤモンド末 | 粉体=細かい粒子状の成分 | クレイ・炭・粉体 |
| 引き締め系の植物エキス | ハマメリス、アーチチョーク | 収れん=肌を引き締める働き | 引き締め系の植物エキス |
酸系の成分|AHA・乳酸・マンデル酸・PHA・BHA・LHA
酸系の成分は、化粧品に配合される有機酸の仲間で、AHA(水溶性)とBHA(脂溶性)などの違いがあります。刺激を感じやすい場合があるため、使用方法の確認が大切です。
AHA(=アルファヒドロキシ酸)は、果物や発酵乳などに含まれる有機酸の総称で、乳酸やマンデル酸もAHAの仲間です。BHA(サリチル酸)は脂溶性(=油になじみやすい性質)で、LHAはサリチル酸に脂肪酸を結合させた成分です。PHAはポリヒドロキシ酸の総称です。同じ酸系でも、成分の性質や使用感が異なります。
AHA(水溶性)
- AHA(フルーツ酸):果物や発酵乳などに含まれる有機酸の総称で、化粧品に配合されることがある成分です。刺激を感じやすい場合があります。
- 乳酸:AHA(アルファヒドロキシ酸)の一種で、ヨーグルトなどの発酵食品にも含まれる有機酸です。化粧品に配合されることがあります。
- マンデル酸:アーモンドなどに含まれるアミグダリン(苦味成分)に由来する、AHA(アルファヒドロキシ酸)の一種で、化粧品に配合されることがあります。
PHA
- PHA(グルコノラクトン):ポリヒドロキシ酸の総称で、肌のキメを整えることを目指す製品に配合されることがある成分です。刺激を感じやすい場合があるため、使用方法の確認が大切です。
BHA・LHA(脂溶性)
- BHA(サリチル酸):脂溶性の有機酸で、角質ケアを目的としたスキンケアに配合される成分です。AHAとの違いや使い方の注意を整理しています。
- LHA(カプリロイルサリチル酸):サリチル酸に脂肪酸を結合させた成分で、化粧品に配合されることがあります。刺激を感じやすい場合があるため、使用方法の確認が大切です。
酵素|洗顔料に配合されるタンパク質分解酵素など
酵素は、タンパク質からなる物質で、洗顔料などに配合されることがある成分です。製品の使用方法に従って、使う頻度を守ります。
酵素洗顔料には、パパインやプロテアーゼなどのタンパク質分解酵素が配合されることがあります。目に入らないよう注意し、洗い流しの時間や頻度は製品の使用方法に従ってください。
酵素
- 酵素(リパーゼ・プロテアーゼ):酵素は、タンパク質からなる物質で、洗顔料などに、パパインやプロテアーゼなどが配合されることがあります。
クレイ・炭・粉体|カオリン・チャコール・ダイヤモンド末
クレイ・炭・ダイヤモンド末などの粉体は、洗顔料やマスク、スクラブに配合される成分です。粉体の粒子による摩擦で肌に負担がかかる場合があります。
粉体の成分は、洗顔料、マスク、スクラブなどに配合されることがあります。こすりすぎると肌に負担がかかるため、やさしく使うことが大切です。
クレイ・炭・粉体
- クレイ(カオリン):カオリナイトを主成分とする白色の粘土鉱物で、クレイマスクや洗顔料などに配合されることがあります。
- 炭(チャコール):木材や竹、ヤシ殻などを炭化させた多孔質(=小さな孔がたくさんある)の素材で、洗顔料やマスクなどに配合されることがあります。
- ダイヤモンド末:ダイヤモンドを微粉末にした成分で、スクラブや、メイクアップ製品などに配合されることがあります。
引き締め(収れん)系の植物エキス|ハマメリス・アーチチョーク
ハマメリスやアーチチョークなどの植物エキスは、化粧水や拭き取り化粧水に配合され、肌を整えることを目指す製品に使われます。
収れん(=肌を引き締める働き)を目的とした植物エキスは、化粧水や拭き取り化粧水に配合されることがあります。アルコール(エタノール)が配合された製品では、肌が乾燥しやすい方はヒリつきを感じる場合があります。
引き締め系の植物エキス
- ハマメリスエキス:北米原産のハマメリス(アメリカマンサク)から得られるエキスで、拭き取り化粧水などに配合されることがあります。
- アーチチョーク葉エキス:キク科のアーチチョーク(朝鮮アザミ)の葉から得られるエキスで、化粧水・美容液などに配合される成分です。
ピーリング系成分を選ぶときの5つの共通ポイント
ピーリング系の成分は、成分の種類・濃度・剤形・肌質・使う頻度の5点を確認して選びます。
- 成分の種類:AHAは水溶性、BHAは脂溶性など、成分の性質が異なる。全成分表示で確認する。
- 濃度とpH:濃度や処方によって刺激の感じ方が異なる。低めの製品から少量で試す。
- 剤形:洗い流すタイプ、拭き取りタイプ、パックなどで、肌に触れる時間が異なる。
- 肌質:敏感肌や乾燥しやすい肌は、刺激を感じやすいため、使う前に医師へ相談する方法がある。
- 使う頻度:製品の使用方法に従い、毎日使う製品でないものは、頻度を守る。
ピーリング系成分を使うときの注意点
ピーリング系の成分は、レチノールなど刺激を感じやすい成分と同じ日に重ねず、使用後は日焼け止めなどで紫外線対策をします。
ピーリング系の成分を使った後は、肌が紫外線の影響を受けやすい状態になることがあります。使用後は日焼け止めなどで紫外線対策をしてください。
レチノールなど刺激を感じやすい成分と同じ日に使うと、刺激が重なる場合があります。併用する場合は、日を分ける方法があります。詳しくは、レチノールとピーリングの併用の記事で解説しています。
やめるべきサインと皮膚科を受診する目安
強い痛み・腫れ・水ぶくれ・発疹が出たとき、休んでも赤みやヒリつきが続くとき、範囲が広がる乾燥・皮むけやかゆみ・湿疹を伴うときは、使用を中止して皮膚科を受診してください。
| 状態 | 続けて様子を見てよい目安 | 使用を中止して相談する目安 |
|---|---|---|
| 赤み・ヒリつき | 軽く、回数を減らすと落ち着く | 強い痛みがある、休んでも続く |
| 乾燥・皮むけ | 保湿を続けても範囲が広がらず、かゆみや湿疹を伴わない | 範囲が広がる、かゆみや湿疹を伴う |
| 腫れ・水ぶくれ・発疹 | 該当なし | 出た時点で中止し、皮膚科を早めに受診 |
敏感肌の方、アトピー性皮膚炎(=かゆみや湿疹を繰り返す慢性の皮膚の病気)などの皮膚疾患がある方、妊娠中・授乳中の方は、使い始める前に医師へ相談しておくと安心です。日焼けした肌や、傷・湿疹のある肌には使用しないでください。
ピーリング系成分に関するよくある質問(FAQ)
よく聞かれる5つの疑問に、成分の種類と使用方法の確認を基本として答えます。
Q1. AHAとBHAは、どう違いますか?
Q2. 酵素洗顔は、毎日使ってもよいですか?
A. 製品の使用方法に従います。毎日使う製品か、週に数回の製品かは、製品によって異なります。(詳細)
肌がヒリつく、赤みが出るときは使用を中止してください。
Q3. ピーリング系の成分は、敏感肌でも使えますか?
A. 敏感肌の方は、刺激を感じやすいため、使用前に医師へ相談する方法があります。(詳細)
使う場合は、パッチテスト(=腕の内側などで少量を試すこと)を行ってから、少量で試してください。
Q4. 使った後に気をつけることは何ですか?
A. 日焼け止めなどで紫外線対策をし、保湿をします。(詳細)
肌が赤くなる、ヒリつく場合は、その日は使用を控えてください。
Q5. クレイや炭の洗顔は、どう使えばよいですか?
A. 製品の使用方法に従い、こすらずにやさしく洗います。(詳細)
粒子による摩擦で肌に負担がかかる場合があるため、力を入れすぎないでください。
まとめ|種類と性質を知り、少量から試して選ぶ
ピーリング系の成分は、種類と性質を知り、全成分表示と製品の使用方法を確認して、肌が安定しているときに少量から試すのが基本です。
- 範囲:化粧品の効能は、肌を整える・キメを整えるなどの範囲。
- 種類:酸系・酵素・クレイや粉体・引き締め系の植物エキス。
- 選び方:成分の種類・濃度・剤形・肌質・使う頻度を確認する。
- 使った後:日焼け止めなどで紫外線対策をし、刺激を感じやすい成分と同じ日に重ねない。
- やめどき:強い痛み・腫れ・水ぶくれ・発疹が出たときは使用を中止して皮膚科を受診する。
肌の変化には時間がかかることがあるため、無理に量や回数を増やさず、肌が安定する使い方を続けることが大切です。