森の中の苔むしたレンガの横に置かれた美容液のイメージ

📌 この記事の結論(150文字サマリー)

ガラクトミセスは酵母を発酵させて得られる成分で、保湿やキメを整える働きが期待できます。培養液・エキス・発酵ろ液は製法や精製方法が異なる表記で、ピテラ(PITERA™)とは組成が同一とは限りません。敏感肌の方は、パッチテストを行ったうえで低濃度の製品から試すことが推奨されます。

「化粧水の成分表示を見ても、『培養液』『エキス』『発酵ろ液』の違いが分からず、結局いつも同じものを買ってしまう……」と感じていませんか?

実は、発酵成分と名のつく化粧品のすべてが同じ効果を持つわけではなく、原料や製法によって成分の性質は異なります。しかし、違いを理解したうえで自分に合ったものを選ぶことは十分に可能です。

ガラクトミセスは、酵母を発酵させて得られる成分で、保湿やキメを整える働きが期待できる、発酵成分の中でも化粧品への配合例が多い代表的な原料です。

この記事では、ガラクトミセスの仕組みから、表記の違いの見分け方、ピテラ(PITERA™)など他の発酵成分との違い、使用時の注意点、相性の良い成分の組み合わせ方まで詳しく解説します。

ガラクトミセスとは?酵母を発酵させてつくる成分

【結論】ガラクトミセスは、酵母(=糖などを分解して発酵を起こす微生物)の一種であるガラクトミセス酵母を培養・発酵させて得られる成分で、化粧品の全成分表示には「ガラクトミセス培養液」などの名称で記載されます。

酵母は、日本酒やパン、味噌などの発酵食品づくりにも使われる微生物です。ガラクトミセス酵母は発酵に用いられる酵母様真菌(=酵母に似た形や増え方をする菌類のこと)の一種で、培養の過程で生じる成分に着目して化粧品原料として利用されるようになりました。

酵母を糖などの培地(=微生物を育てるための栄養液のこと)で培養すると、酵母が糖を分解する過程でアミノ酸、有機酸、ビタミン、ミネラルといった代謝物(=微生物が生命活動の中で作り出す物質)を生成します。この培養液から酵母そのものを取り除き、残った液体を精製・濃縮したものが、化粧品原料としての「ガラクトミセス培養液」です。

発酵の過程で何が起きているのか

発酵とは、微生物が糖などの物質を分解し、別の物質を作り出す化学反応のことです。ガラクトミセスの場合、酵母が培地中の糖を分解する過程で、アミノ酸や有機酸、ビタミンB群などの低分子成分(=分子のサイズが小さい成分)を生成するとされています。発酵によって生じたこれらの成分は、発酵前の原料と比べて分子量が小さくなっている場合があり、化粧品原料として扱いやすい形になっていると考えられています。

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ガラクトミセスに期待できる4つの働き

美容液を手のひらに載せている女性のイメージ

【結論】ガラクトミセス培養液には、①保湿、②バリア機能のサポート、③キメを整える、④抗酸化ケアという4つの働きが期待できると考えられています。感じ方には個人差があります。

保湿:うるおいを保つ働き

ガラクトミセス培養液には、アミノ酸や糖類など、天然保湿因子(NMF)(=角質層で水分を保持する働きを持つ天然の保湿物質のこと)に類似した成分が含まれるとされています。これらの成分が角質層の水分保持をサポートし、うるおいのある肌状態に近づく可能性があります。

バリア機能をサポートする働き

肌のバリア機能とは、角質層が外部刺激の侵入を抑えつつ、内部の水分が蒸発しすぎないように保つ働きのことです。ガラクトミセス培養液に含まれるアミノ酸や脂質様成分(=油分に似た性質を持つ成分)が、角質層のうるおい保持をサポートし、バリア機能が保たれた状態に近づく可能性があると考えられています。

キメを整える働き

キメとは、肌の表面に見られる細かい溝と盛り上がりが規則的に並んだ模様のことです。ガラクトミセス培養液は、角質層のうるおい保持をサポートするとともに、肌のターンオーバー(=古い肌細胞が剥がれ落ち新しい細胞に生まれ変わる代謝サイクル)を整える可能性があるとされています。この2つが組み合わさることで、キメが整った状態に近づくことが期待できます。

抗酸化ケアとしての働き

ガラクトミセス培養液には、発酵の過程で生成されるポリフェノール類などの抗酸化作用を持つ成分が含まれるとされています。肌は紫外線や大気汚染物質などによって酸化ストレス(=活性酸素による細胞への負荷)を受けるとされており、抗酸化作用を持つ成分を取り入れることは、酸化ストレスに対するケアの一つとして考えられています。

「培養液」「エキス」「発酵ろ液」表記の違いを見分ける方法

大理石のテーブルの上に置かれた複数のスキンケア製品のイメージ

【結論】「培養液」「エキス」「発酵ろ液」はいずれもガラクトミセスの発酵工程から作られる原料の名称ですが、抽出・精製方法の違いによって呼び分けられています。

  • 培養液:酵母を培養したあとの培地から酵母本体を取り除き、残った液体をそのまま原料として使うタイプの表記です。発酵によって生じた成分をそのまま活かす製法とされています。
  • エキス:水やアルコールなどの溶剤を使って、培養液や発酵物から成分を抽出したものを指す表記です。抽出方法によって濃縮度合いが変わります。
  • 発酵ろ液:発酵させたあとにろ過して微生物や不純物を取り除いた液体を指す表記で、培養液とほぼ同じ意味で使われることもあります。

これらの表記の違いだけで、どちらが優れているかを一概に判断することはできません。化粧品の全成分表示は、配合量の多い成分から順に記載するルールがありますが、配合量が1%以下の成分については順不同で記載してよいとされています。この記載順が配合量を反映するのは、同じ製品の中で1%を超えて配合された成分どうしの並びに限られます。ガラクトミセス培養液(またはエキス・発酵ろ液)が、水や汎用の保湿成分の直後など前方に記載されていれば、その製品の中では比較的多く配合されている一つの目安になります。一方、後半にまとめて記載されている成分どうしは順不同のため、記載位置から配合量を読み取ることはできません。異なる製品どうしを記載順だけで比べることも避けてください。

ガラクトミセスと他の発酵成分は何が違うのか

瓶に入った緑色のスキンケアクリームのイメージ

【結論】ガラクトミセスは酵母由来の発酵成分の一種で、「酵母エキス」とは全成分表示上の表示名が異なり、ビフィズス菌発酵液とは由来となる微生物の種類そのものが異なります。ピテラ(PITERA™)は特定ブランドが独自の製法で製造するガラクトミセス由来成分の商標名です。

「発酵成分」と一口にいっても、由来となる微生物や製法によって性質は異なります。代表的なものを整理すると、次のようになります。

  • 酵母エキス:酵母を由来とする成分に対して使われる表示名の一つです。用いられる酵母の種類や製法によって含まれる成分の構成は変わり、ガラクトミセス由来の原料は「ガラクトミセス培養液」など別の表示名で記載されるのが一般的です。
  • ビフィズス菌発酵液:ビフィズス菌(=主に腸内に生息することで知られる細菌の一種)による発酵から得られる成分で、酵母とは異なる微生物に由来します。
  • ピテラ(PITERA™):特定ブランドが独自の培養工程で製造しているガラクトミセス発酵物由来の成分で、商標として管理されています。厳密な製法は非公開とされているため、市販の「ガラクトミセス培養液」配合化粧品と、組成や効果が同一であるとは限りません。

このように、「発酵成分」「酵母」という言葉だけで同じ効果を期待するのではなく、どの微生物からどのような工程で作られた原料なのかを、成分表示や製品情報で確認することが選ぶうえでの手がかりになります。

使用時に注意したい3つのポイント

両手を重ねて手の甲にクリームを塗っている様子のイメージ

【結論】発酵成分だからといって必ずしも肌に優しいとは限らず、①パッチテストを行う、②赤みやかゆみが出たら使用を中止する、③症状が続く場合は皮膚科を受診する、という3点が基本的な注意点です。

パッチテストをせずに使い始めない

新しい化粧品を使い始める際は、二の腕の内側など目立ちにくい部位に少量を塗布し、24〜48時間程度、赤みやかゆみなどの異常が出ないかを確認するパッチテストを行うことが推奨されます。ガラクトミセスは天然由来の発酵成分ですが、微生物由来の成分であるため、肌質や体質によっては刺激を感じる場合があります。

赤み・かゆみが出たら使用を中止する

発酵成分は「天然由来だから低刺激」と思われがちですが、必ずしも全ての人に当てはまるわけではありません。酵母や発酵物に対して敏感に反応する体質の方もいるため、使用中に赤み、かゆみ、ヒリつきなどの症状が出た場合は、すぐに使用を中止してください。体質による感じ方の差があることを前提に、まずは少量から試すことをおすすめします。

症状が続く場合は皮膚科を受診する目安

使用を中止しても赤みやかゆみが1日以上続く場合、症状が広がる場合、腫れや強い痛みを伴う場合は、自己判断でケアを続けず、皮膚科専門医の診察を受けることが推奨されます。特に肌トラブルを抱えている状態で新しい成分を試す際は、事前にかかりつけの皮膚科医に相談することも選択肢の一つです。

ナイアシンアミド・ビタミンCとの組み合わせ方

【結論】ガラクトミセスはナイアシンアミドビタミンC誘導体と併用しやすい成分とされていますが、使用する順番や濃度の調整によって刺激を抑えられる可能性があります。

スキンケアの基本的な順番は、油分の少ないテクスチャーのものから使うことです。ガラクトミセス培養液配合の化粧水を使ったあとに、ナイアシンアミドビタミンC誘導体配合の美容液を重ねる使い方が一般的です。先に化粧水で角質層の水分量を整えておくことで、その後に重ねる美容液が肌表面になじみやすくなると考えられています。

ただし、高濃度のビタミンC誘導体や、レチノール(=ビタミンA誘導体の一種)など刺激を感じやすいとされる成分と併用する場合は、いきなり毎日両方を使うのではなく、使用頻度を週2〜3回程度から始め、肌の様子を見ながら徐々に増やしていく方法が無理のない取り入れ方と考えられます。

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化粧水・美容液・シートマスク、どのタイプを選ぶべきか

【結論】毎日続けやすさを重視するなら化粧水タイプ、集中的にケアしたいときは美容液タイプ、特別な日のスペシャルケアとしてシートマスクタイプを使い分けることが考えられます。

ガラクトミセス培養液は、化粧水、美容液、シートマスクなど、さまざまな剤形の製品に配合されています。それぞれの特徴を整理すると、次のようになります。

  • 化粧水タイプ:比較的テクスチャーが軽く、洗顔後すぐに使いやすいため、毎日のケアに取り入れやすい剤形です。継続しやすさを重視する場合に向いています。
  • 美容液タイプ:化粧水より少量ずつ使う設計の製品が多く、集中的にケアしたい部位や時期に使いやすい剤形です。配合濃度は製品ごとに異なり、全成分表示の記載順から読み取れるのは1%を超えて配合された成分どうしの並びに限られるため、記載位置は目安の一つとして確認してください。
  • シートマスクタイプ:肌に密着させることで、一定時間じっくりと成分をなじませることができる剤形です。特別な日の前など、スペシャルケアとして取り入れる使い方が考えられます。

どのタイプを選ぶ場合も、まずはパッチテストを行い、少量・低頻度から試すことが基本です。

ガラクトミセスに関するよくある質問(FAQ)

Q1. ガラクトミセス培養液・エキス・発酵ろ液など表記の違いは何を意味しますか?

A. いずれもガラクトミセスの発酵工程から作られる原料の名称で、抽出・精製方法の違いによって呼び分けられています。(詳細)

培養液は培地から酵母を取り除いた液体をそのまま使うタイプ、エキスは溶剤で成分を抽出したもの、発酵ろ液は発酵後にろ過したものを指す表記です。名称だけでどれが優れているかを一概に判断することはできません。全成分表示の記載順は配合量の一つの目安になりますが、配合量が1%以下の成分は順不同で記載してよいため、後半の並びから配合量を読み取ることはできません。

Q2. ガラクトミセスとピテラ(PITERA™)は同じ成分ですか?

A. どちらもガラクトミセスの発酵によって得られる成分ですが、同一の製品・組成とは限りません。(詳細)

ピテラ(PITERA™)は特定ブランドが独自の培養工程で製造している、ガラクトミセス発酵物由来の成分の商標名です。製法の詳細は非公開とされているため、市販の「ガラクトミセス培養液」配合化粧品と成分構成や効果が完全に一致するわけではないと考えられています。

Q3. ガラクトミセスは酵母エキスなど他の発酵成分とどう違いますか?

A. 「酵母エキス」は酵母由来の成分に使われる表示名で、ガラクトミセス由来の原料は「ガラクトミセス培養液」など別の表示名で記載されます。(詳細)

さらに、ビフィズス菌発酵液のように、酵母ではなく細菌を由来とする発酵成分もあります。「発酵成分」とひとくくりにせず、由来となる微生物の種類や表示名によって性質が異なる点を理解しておくと、成分表示を見比べる際の手がかりになります。

Q4. ガラクトミセスは敏感肌でも毎日使い続けて問題ないですか?

A. 発酵成分だからといって必ずしも肌に優しいとは限らないため、まずはパッチテストが推奨されます。(詳細)

微生物由来の成分であるため、体質によっては刺激を感じる場合があります。パッチテストで問題がなければ、低濃度の製品から少量ずつ試し、赤みやかゆみが出た場合はすぐに使用を中止してください。症状が続く場合は皮膚科への相談を検討しましょう。

Q5. ガラクトミセスをナイアシンアミドやビタミンCと一緒に使ってもよいですか?

A. 併用しやすい組み合わせとされていますが、使用する順番と頻度の調整が大切です。(詳細)

油分の少ないテクスチャーから使う順番を意識し、高濃度のビタミンC誘導体などを併用する場合は、いきなり毎日ではなく週2〜3回程度から始めて肌の様子を見る方法が、肌への負担を抑えやすい取り入れ方と考えられます。

まとめ|発酵成分ガラクトミセスと上手に付き合うために

ガラクトミセスは、酵母を発酵させて得られる成分で、保湿やバリア機能のサポート、キメを整える働きなどが期待できる発酵成分の一つです。ただし、表記の違いや他の発酵成分との違いを理解し、自分の肌に合うかをパッチテストで確認しながら取り入れることが大切です。

  • 基礎知識:ガラクトミセスは酵母を発酵させて得られる成分で、「培養液」「エキス」「発酵ろ液」などの表記で全成分表示に記載される
  • 期待できる働き:保湿、バリア機能のサポート、キメを整える、抗酸化ケアの4つが期待できると考えられている
  • 表記の見分け方:全成分表示の記載順は目安になるが、1%以下の成分は順不同のため、後半の並びからは配合量を判断できない
  • 他の発酵成分との違い:酵母エキスとは全成分表示上の表示名が異なり、ビフィズス菌発酵液とは由来となる微生物の種類が異なる。ピテラ(PITERA™)は特定ブランドの商標名であり同一製品ではない
  • 使用時の注意点:パッチテストを行い、赤みやかゆみが出たら中止、症状が続く場合は皮膚科を受診する

発酵成分に慣れて肌なじみを実感できるまでには個人差があり、一朝一夕で結果が出るものではありませんが、表記や成分の違いを理解したうえで継続的に取り入れることで、肌状態の変化を感じやすくなる可能性があります。

※本記事は一般的なスキンケア情報を目的としており、特定の効果効能を保証するものではありません。肌状態に不安がある場合は、皮膚科専門医へご相談ください。

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