「セラミドもグリチルリチン酸2Kも入っている化粧水を見つけたけれど、結局どちらを基準に選べばいいの?」
と、ドラッグストアの棚の前で手が止まったことはありませんか? 頬はつっぱるのに小鼻のまわりは赤みっぽい、という状態では、保湿と肌荒れ対策のどちらを優先すべきか迷いやすいものです。
実は、2つの成分は同じ目的の成分ではありません。セラミドは角質層(=肌の一番外側の層)の水分を保つ保湿成分とされ、グリチルリチン酸2Kは、肌荒れ防止を目的とする医薬部外品(=有効成分とその効能が承認された製品)の有効成分として使われる成分で、役割が異なります。選ぶときは「悩みの優先順位」「医薬部外品の表示の有無」「全成分表示(=製品に含まれる成分名を記載した表示)」「セラミドの種類」の4点を確認すると整理できます。
この記事では、美的.comの公開情報と厚生労働省の通知で確認できた内容をもとに、2つの成分の役割の違いから、表示の読み分け、使い方、合わないときの中止の目安までを解説します。
セラミドとグリチルリチン酸2Kは何が違う?役割の違い
結論からお伝えすると、セラミドは「角質層の水分を保つ保湿成分」とされ、グリチルリチン酸2Kは「医薬部外品の有効成分として肌荒れ防止を目的に使われる成分」という点が異なります。
| 成分 | 役割の目安 |
|---|---|
| セラミド | 角質層の細胞間脂質(=角質層の細胞のすき間を埋める脂質)の大部分を占め、角質層の水分を保持する働きに関わり、肌のバリア機能(=肌を外部刺激から守る働き)を担うとされています |
| グリチルリチン酸2K | 甘草(カンゾウ)の根に含まれる成分から作られ、医薬部外品の有効成分として肌荒れ防止を目的に使われています。水に溶けやすく、化粧水などの水系(=水をベースにした)製品に配合しやすいとされています |
セラミドは角質層の水分を保つ保湿成分、グリチルリチン酸2Kは医薬部外品の有効成分として肌荒れ防止を目的とする成分という違いがあります。そのため、2つが同じ化粧水に入っていても、片方がもう一方の代わりになるわけではありません。
また、セラミドは水に溶けにくく、水系の化粧水には配合しにくい成分とされています。リポソーム化(=成分を脂質の膜で包む加工)などの工夫がされている製品もあります。
「医薬部外品」表示の有無で何が変わる?表示名と効能の読み分け
結論からお伝えすると、化粧水のパッケージで確認したいのは「医薬部外品の表示」「成分の表示名」の2つです。
医薬部外品と一般の化粧品(=医薬部外品以外の化粧品)では、表示できる効能の範囲が決まっている
一般の化粧品と医薬部外品では、表示できる効能の範囲が異なります。一般の化粧品の範囲は、厚生労働省の通知(薬食発0721第1号、2011年)で定められています。
一方、医薬部外品は、有効成分とその効能が承認された製品です。グリチルリチン酸2Kは、肌荒れ防止を目的とした医薬部外品の有効成分として使われています。
表示名は「2K」「ジカリウム」などで異なる場合がある
グリチルリチン酸2Kは、「グリチルリチン酸ジカリウム」「GK2」(=グリチルリチン酸ジカリウムの略称として紹介されている表記)と呼ばれることがあります。製品によって表示が異なる場合があるため、表示名はお手持ちの製品の全成分表示で確認してください。
表示名がどれであっても、製品に「医薬部外品」の表示がなければ、その製品は医薬部外品としての効能を表示していません。
全成分表示でわかること・わからないこと
結論からお伝えすると、全成分表示(=製品に含まれる成分名を記載した表示)から読み取れるのは「成分が入っているか」「成分名の表記」で、配合量そのものはわかりません。
- 入っているか:セラミドの種類(セラミドNPなど)やグリチルリチン酸2Kが、成分名として書かれているかを確認できます。
- 成分名の表記:全成分表示の並び順から配合量を判断することはできません。確認できるのは、成分名が書かれているかどうかです。
- わからないこと:配合濃度の数値や、効果の強さ、肌への合いやすさは、全成分表示からは判断できません。
そのため、「グリチルリチン酸2Kが後ろのほうに書かれているから効果が弱い」と決めつけることはできません。表示の位置だけで成分を比較しないようにしましょう。
選ぶ前の4つの確認点
結論からお伝えすると、化粧水を選ぶ前に確認したいのは、「①悩みの優先順位」「②「医薬部外品」表示の有無」「③全成分表示の名前」「④セラミドの種類」の4点です。夕方になると頬がつっぱるのか、それとも小鼻のまわりや頬にヒリつきや赤みっぽさがあるのか。どちらが近いかで、優先する成分は変わります。
①悩みの優先順位を決める
- 乾燥によるつっぱりが主な悩みの場合:セラミドなどの保湿成分が入っているかを先に確認する。
- 肌荒れが気になる場合:「医薬部外品」表示があり、かつ医薬部外品の有効成分であるグリチルリチン酸2Kが入っている化粧水を候補にする。
- 両方が気になる場合:両方が入った化粧水を候補にしつつ、まず気になる悩みの側を基準に選ぶ。
②「医薬部外品」表示の有無を確認する
パッケージに「医薬部外品」の表示があるかを確認します。医薬部外品は、有効成分とその効能が承認された製品です。一般の化粧品の場合は、表示できる効能が通知で定められた範囲に限られます。
③全成分表示の名前を確認する
「グリチルリチン酸2K」「グリチルリチン酸ジカリウム」などの表記が使われることがあるため、全成分表示でどの表記かを確認します。並び順から配合量は判断しないでください。
④セラミドの種類を確認する
セラミドには、ヒト型セラミド(セラミドNPなど)のような種類があります。全成分表示でセラミドの表示名を確認すると、どの種類かを判断する手がかりになります。
使い方と、やめるべきサイン・皮膚科受診の目安
結論からお伝えすると、使い始めは「少量から」「顔全体の前に腕の内側などで試す」ことが大切です。
- 洗顔後、ほかのスキンケアの前に、適量を手のひらに取ってなじませる。
- 使う量や回数は、製品の表示に従う。
- 初めて使う製品は、顔全体に使う前に、腕の内側などで試してみる。
やめるべきサインとして、使用中に赤み、かゆみ、腫れ、ヒリつきが出た場合は、使用を中止してください。肌荒れが続く場合や悪化する場合は、自己判断で使い続けず、皮膚科に相談しましょう。
化粧水は肌荒れを治すものではありません。肌荒れが続く場合は、化粧水の成分だけで解決しようとせず、皮膚科に相談してください。
セラミドとグリチルリチン酸の化粧水に関するよくある質問(FAQ)
結論からお伝えすると、セラミドとグリチルリチン酸2Kは役割が異なるため、同じ化粧水に入っていて構いません。よくある疑問に答えます。
Q1. セラミドとグリチルリチン酸2Kは、同じ化粧水に入っていてもよいのですか?
A. 入っていて構いません。役割が異なる成分とされています。(詳細)
セラミドは角質層の水分を保つ保湿成分、グリチルリチン酸2Kは医薬部外品の有効成分として肌荒れ防止を目的に使われる成分とされています。肌に合うかどうかは個人差があるため、初めて使うときは腕の内側などで試してください。
Q2. グリチルリチン酸2Kとグリチルリチン酸ジカリウムは同じ成分ですか?
A. 同じ成分を指す表記として使われています。(詳細)
美的.comでは、グリチルリチン酸ジカリウムが「GK2」と呼ばれる成分として紹介されています。表示名は製品によって異なる場合があります。
Q3. 「医薬部外品」と書かれていない化粧水でも、グリチルリチン酸2Kは入っていますか?
A. 入っている製品もあります。(詳細)
ただし、一般の化粧品と医薬部外品では、表示できる効能の範囲が異なります。成分が入っているかは全成分表示で、医薬部外品かどうかはパッケージの「医薬部外品」の表示で確認してください。
Q4. 全成分表示で後ろに書かれていると、効果は弱いのですか?
A. 順番だけでは判断できません。(詳細)
配合濃度は全成分表示からはわからないため、並び順から効果の強さを決めつけないでください。
Q5. セラミド入りの化粧水が合わない人はいますか?
A. 肌への合いやすさには個人差があるため、合わない場合もあります。(詳細)
使用中に赤み、かゆみ、腫れ、ヒリつきが出た場合は、使用を中止して皮膚科に相談してください。
まとめ|悩みの優先順位と表示の読み分けで選ぶ
結論からお伝えすると、セラミドとグリチルリチン酸の化粧水は、役割の違いを知ったうえで、悩みの優先順位と表示の読み分けで選ぶことが大切です。
- 役割の違い:セラミドは角質層の水分を保つ保湿成分、グリチルリチン酸2Kは医薬部外品の有効成分として肌荒れ防止を目的に使われる成分。
- 「医薬部外品」表示の有無:医薬部外品かどうかは、パッケージの表示で確認する。
- 全成分表示の読み方:成分が入っているかはわかるが、配合量や効果の強さはわからない。
- セラミドの種類:セラミドNPなどのヒト型セラミドを含め複数の種類があり、全成分表示の表示名で確認できる。
肌の状態は季節や体調で変わります。気になる悩みを基準に、無理なく続けられる範囲で選んでみてください。
成分名から化粧水を探したい方は、サイト内検索もご利用ください。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、診断・治療を目的としたものではありません。肌トラブルが続く場合は皮膚科医にご相談ください。