笑いジワと仲良くなるまで。
若い頃は嫌いだったけど、今はちょっと好き

「笑わないで」

写真に写るたび、心の中でそう叫んでいた20代前半の私がいました。理由は、目尻に刻まれる数本の線。「笑いジワ」です。その頃の私にとって、それは若さの敵であり、美しさの欠陥でした。

無表情でいる方が綺麗。そう信じて、笑顔を抑えることに一生懸命だった時期もあります。でも、今は違います。鏡を見て、思い切り笑った顔にシワが寄っていても、「あぁ、今日もたくさん笑ったな」と、愛おしささえ感じるようになりました。

今回は、私が笑いジワとどのように仲良くなっていったのか、20代から40代を生きる女性の気持ちの変化を綴ります。

1. 「シワ=老い」と戦っていた若い頃の葛藤

10代、20代の頃は、雑誌やSNSで見る完璧な肌に強烈な憧れがありました。シワは老いの象徴であり、絶対に排除すべきもの。少しでも目尻に線を見つけると、それだけで自信を失っていました。

  • 集合写真では、口角を上げすぎないよう意識的にブレーキをかける。
  • 鏡を見るたび、笑顔を作ってシワを確認し、ため息をつく。
  • 高額な「シワ改善」クリームに手を出すが、効果がないとすぐに諦める。

特に写真に写るのが本当に嫌でした。加工アプリでシワを消すことに必死になり、元の自分の笑顔がどんなものだったか、見失っていたように思います。

しかし、前回の記事で、シワは老化だけでなく生活習慣や紫外線の蓄積、そして表情の癖によっても刻まれることを学びました。

知識は大切ですが、それだけでは心の葛藤は解決しません。次に、シワに対する私の感情が変わった理由をお話します。

2. 人生経験がシワに「意味」を持たせてくれた

シワに対する私の考え方が変わったのは、仕事や人間関係、そして人生の大きな転機を迎えたからです。

共感と感謝のシワ:母親・人間関係の変化

最も大きな変化は、30代後半で親になり、他者との関係が深まったことです。

例えば、子どもが心から喜んでくれたとき、ママ友と共感しあって大笑いしたとき。そんな時の自分の顔のシワは、「誰かを心から信頼し、共感し、愛した時間」の深さを表しているように見えました。深いシワは、それだけ豊かな感情を経験してきた証です。

「このシワは、無表情でいるだけの美しさよりもずっと、暖かくて、人に安心感を与えるものなのかもしれない。」

自信と成長のシワ:仕事の変化

仕事で責任ある立場になったとき、部下や後輩の話を真剣に聴く姿勢が求められます。熱意を持って語り、相手の悩みを受け止めるとき、自然と眉間に力が入り、目尻にもシワが寄ります。それは、「真剣に考え、目の前の人に向き合っている」という真摯な姿勢を表しています。このシワは、私が成長し、誰かに影響を与えていることの証だと受け止められるようになりました。

3. 「戦う努力」と「受け入れる余裕」のバランス

もちろん、全てのシワを放置していいわけではありません。乾燥による小ジワは保湿で予防したいし、たるみによる深いほうれい線は、やはり積極的にケアしたい。肌のハリを保つための努力は続けます。

【私が大切にしているバランス】

  • 戦う努力(防御のケア):深いシワやたるみに繋がる乾燥・紫外線への徹底的な対策。高保湿成分やレチノールなどを用いた積極的なエイジングケアは続ける。
  • 受け入れる余裕(心のケア):心から笑った時にできる目尻のシワや、真剣に考えた時の眉間のシワは、人生の軌跡として肯定的に捉え、笑顔を我慢しない。

シワを刻んだ人生を誇りに思うこと。その心の余裕が、私たちを最も美しく見せてくれるのではないでしょうか。

シワとの新しい関係を築こう

シワを消すことだけに固執するのではなく、シワを刻んだ人生を誇りに思うこと。その心の余裕が、逆に私たちを最も美しく見せてくれるのではないでしょうか。

シワとの戦いではありつつも、一部のシワを人生の努力の証として受け入れられる心の余裕も持っておくと、日々がもっと楽しくなるはずです。シワを気にして笑顔を抑えるのは、もうやめましょう!