「エイジングケア成分が多すぎて、レチノール・ペプチド・PDRN・NMNの違いも分からない…」
成分名が次々に登場して、何から選べばよいか迷っている方に向けて、系統別に整理します。
エイジングケア成分は、成分の由来や種類(系統)で整理し、全成分表示と製品の使用方法を確認して、少量から肌の反応を見て選ぶのが基本です。この記事では、系統別の早見表と、成分ごとの詳しい解説ページへの案内、選び方の共通ポイント、やめるべきサインをまとめます。
エイジングケアとは?化粧品で表現できる範囲
エイジングケアは、年齢に応じたお手入れのことを指す言葉で、化粧品で表現できる効能は、ハリを与える・キメを整える・肌を整える・うるおいを与えるなどの範囲です。
エイジングケアは、年齢に応じたお手入れのことを指す言葉です。化粧品の効能は、「肌にハリを与える」「肌のキメを整える」「肌を整える」「うるおいを与える」などの範囲に限られます(厚生労働省「化粧品の効能の範囲の改正について」(2011年)に基づく区分です)。年齢による変化そのものを改善するとうたうことはできません。
医薬部外品(薬用化粧品とも呼ばれる製品の区分で、国の承認を受けた有効成分と効能の範囲でのみ効能を表示できるもの)の中には、国が承認した効能を表示している製品があります。どのような効能が表示されているかは、製品の表示で確認してください。
エイジングケア成分の6つの系統|早見表
エイジングケア成分は、ビタミンA系・ペプチド系・成長因子や核酸・培養液系・抗酸化系・エネルギー代謝関連・発酵由来や保湿素材など、成分の由来や種類で整理すると選びやすくなります。
名前の似た成分や新しい成分が多いため、まず成分の種類(系統)で整理します。系統ごとの優劣を示すものではなく、成分を探しやすくするための分類です。
| 系統 | 成分の例 | 説明(=の後は用語の意味) | 詳しい解説 |
|---|---|---|---|
| ビタミンA系(レチノイド) | レチノール、レチナール、パルミチン酸レチノール、HPR | レチノイド=ビタミンAと化学構造が近い成分の総称 | ビタミンA系 |
| ペプチド系 | 銅ペプチド、アセチルヘキサペプチド-8、マトリキシル | ペプチド=アミノ酸がつながった成分 | ペプチド系 |
| 成長因子・核酸・培養液系 | PDRN、EGF、FGF、ヒト幹細胞培養液、エクソソーム | 細胞の増殖因子、DNA断片、細胞の培養液などから得られる成分 | 成長因子・核酸・培養液系 |
| 抗酸化系 | アスタキサンチン、コエンザイムQ10、フェルラ酸、ビタミンE | 抗酸化=酸化を抑える性質のこと | 抗酸化系 |
| エネルギー代謝関連 | NMN、NAD+ | ビタミンB3(=ナイアシンとも呼ばれる栄養素)に関連する成分など | エネルギー代謝関連 |
| 発酵・微生物由来、保湿・ハリ素材 | ガラクトミセス培養液、コラーゲン、βグルカンなど | 発酵=微生物の働きを利用して作られること | 発酵由来・素材 |
ビタミンA系(レチノイド)|レチノール・レチナール・誘導体
ビタミンA系(レチノイド)は、レチノールを中心に、レチナールやパルミチン酸レチノールなどの誘導体があり、使い始めに刺激を感じることがあるため、製品の使用方法に従って少量から使います。
レチノールは、ビタミンAの一種で、エイジングケアに使われる成分です。レチナール(=レチノールが酸化して変化した、ビタミンAの一種)や、パルミチン酸レチノールなど、種類や刺激の感じ方が異なる成分があります。レチノイン酸(=レチノールが肌の中で変換された成分で、医薬品として扱われる)は、化粧品に配合されるレチノールとは区別されます。使い始めには、赤みや乾燥、皮むけといった一時的な肌反応が出ることがあります。
レチノール・レチナール・誘導体の成分解説
レチノールの使い方・選び方・悩み別・併用は、次のまとめ記事で詳しく解説しています。
レチノールの使い方|順番・頻度・濃度・A反応対策
レチノール配合コスメの選び方|ブランド別・価格帯別
悩み別レチノール活用法|毛穴・シミ・シワ・ニキビ跡
レチノールの併用ガイド|相性がいい成分と注意が必要な組み合わせ
ペプチド系|銅ペプチド・アセチルヘキサペプチド-8など
ペプチド系は、アミノ酸がつながった成分の総称で、ハリを与えることを目指す製品に配合されることがあります。種類によって名称や特徴が異なります。
ペプチド(=アミノ酸がつながった成分)には多くの種類があり、成分表示では「〜ペプチド」「ヘキサペプチド」などの名称で表示されます。どのペプチドが入っているかは、全成分表示で確認できます。
ペプチド系の成分解説
成長因子・核酸・培養液系|PDRN・EGF・FGF・幹細胞培養液・エクソソーム
PDRN・EGF・FGF・幹細胞培養液・エクソソームなどは、化粧品に配合される成分です。化粧品の表示では、肌にハリを与える・うるおいを与えるなどの効能の範囲でのみ表現でき、治療や再生を目的とした効能は表示できません。成分表示名と製品の表示を確認します。
近年話題の成分に、PDRN(=サケなどのDNA由来の成分)、EGF(=上皮細胞の増殖を促す成長因子。成分表示名は「ヒトオリゴペプチド-1」)、FGF(=線維芽細胞の増殖を促す成長因子)、幹細胞培養液(=幹細胞を培養した液体で、細胞が分泌した成分を含むもの)、エクソソーム(=細胞が放出する、ごく小さな膜の袋状の粒子)などがあります。名前が似ていても、成分の種類や由来が異なります。化粧品に配合される成分は、名称が同じ成分が医薬品として用いられている場合もあります。ただし化粧品では、治療や再生を目的とした効能を表示することはできず、肌のハリ・キメ・うるおいを与えるなどの範囲で表現されます。
成分解説
抗酸化系|アスタキサンチン・コエンザイムQ10・フェルラ酸など
抗酸化系は、酸化を抑える性質を持つ成分の総称で、肌を整えることを目指す製品に配合されることがあります。成分ごとに由来や性質が異なります。
抗酸化(=酸化を抑える性質のこと)を持つ成分は、化粧品にもさまざまに配合されています。成分の由来や性質は異なるため、全成分表示で確認し、製品の使用方法に従って使います。
成分解説
エネルギー代謝関連|NMN・NAD+
NMNとNAD+は、ビタミンB3(=ナイアシンとも呼ばれる栄養素)に関連する成分で、化粧品の成分として配合されることがあります。PDRNとは成分の種類が異なります。
NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)やNAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)は、ビタミンB3に関連する成分です。化粧品では、肌を整えることを目指す製品などに配合されることがあります。PDRNはDNA由来の成分で、NMNとは成分の種類が異なります。
成分・関連記事
発酵・微生物由来の成分|ガラクトミセス培養液・米ぬか・酒粕など
発酵・微生物由来の成分は、微生物の働きを利用して作られる成分で、肌を整えることを目指す製品に配合されることがあります。
発酵(=微生物の働きを利用して成分を作ること)によって得られる成分は、化粧水や美容液にさまざまに配合されています。成分名は、微生物の種類や原料によって異なります。
成分・関連記事
保湿・ハリ素材・植物由来の成分
コラーゲン・エラスチン・βグルカンなどの保湿・ハリ素材や、植物由来のエキスは、うるおいを与えることなどを目指す製品に配合されることがあります。
コラーゲンやエラスチンなどの素材や、植物由来のエキスは、うるおいを与えることや肌を整えることを目指す製品に配合されることがあります。成分の種類が多いため、全成分表示と製品の使用方法を確認します。
保湿・ハリ素材
植物・その他由来の成分
- 高麗人参(ジンセノサイド)
- 当帰(トウキ)エキス
- ホワイトトリュフエキス
- ローズヒップオイル
- バクチオール(レチノールとは構造が異なる植物由来の成分)
- ボルフィリン(ハナスゲ根エキス)
- カフェイン
- 金(ゴールド)
- パールエキス
成分を選ぶときの5つの共通ポイント
どの系統でも、全成分表示・使用方法・肌質との相性・医薬部外品かどうか・続けやすさの5点を確認すると、選び間違いを減らせます。
- 全成分表示:目的の成分が入っているかを確認する。1%以上の成分は配合量の多い順に書かれているため、上位に目的の成分があるかを見る。
- 使用方法:使う時間帯・量・頻度が製品に明記されているか。
- 肌質との相性:敏感肌の方は、使い始める前に皮膚科で相談し、パッチテスト(=腕や耳の後ろなど目立たない部分に少量を塗り、赤みなどを見る試験)を行う。
- 医薬部外品かどうか:「薬用」の表示と、有効成分・効能の表示を確認する。
- 続けやすさ:使用感・価格・容量を、続けられるかで判断する。
成分を組み合わせるときの注意点
複数の成分を組み合わせるときは、同じ日に刺激を感じやすい成分を重ねすぎず、初めての組み合わせは少量から試します。
レチノールや酸(AHA・BHAなど=古い角質をはがれやすくする作用のある酸の総称)など、刺激を感じやすい成分は、同じ日に重ねると刺激が出やすくなる場合があります。保湿成分は組み合わせやすい一方で、成分や濃度、肌質によって相性は異なります。
レチノールとほかの成分の組み合わせは、次の記事で詳しく解説しています。
レチノールの併用ガイド|相性がいい成分と注意が必要な組み合わせ
やめるべきサインと皮膚科を受診する目安
強い痛み・腫れ・水ぶくれ・発疹が出たとき、休んでも赤みやヒリつきが続くとき、範囲が広がる乾燥・皮むけやかゆみ・湿疹を伴うときは、使用を中止して皮膚科を受診してください。
| 状態 | 続けて様子を見てよい目安 | 使用を中止して相談する目安 |
|---|---|---|
| 赤み・ヒリつき | 軽く、回数を減らすと落ち着く | 強い痛みがある、休んでも続く |
| 乾燥・皮むけ | 保湿を続けても範囲が広がらず、かゆみや湿疹を伴わない | 範囲が広がる、かゆみや湿疹を伴う |
| 腫れ・水ぶくれ・発疹 | 該当なし | 出た時点で中止し、皮膚科を早めに受診 |
敏感肌の方、アトピー性皮膚炎(=かゆみや湿疹を繰り返す慢性の皮膚の病気)などの皮膚疾患がある方、妊娠中・授乳中の方は、使い始める前に医師へ相談しておくと安心です。
エイジングケア成分に関するよくある質問(FAQ)
よく聞かれる5つの疑問に、成分の種類と使用方法の確認を基本として答えます。
Q1. エイジングケア成分の種類は、どう分けると選びやすいですか?
A. ビタミンA系・ペプチド系・成長因子や核酸・培養液系・抗酸化系・エネルギー代謝関連・発酵由来や保湿素材など、成分の由来や種類で整理すると選びやすくなります。(詳細)
この記事の早見表で系統を確認し、成分ごとの解説ページで詳しく確認できます。
Q2. レチノールとペプチドは、どう違いますか?
A. レチノールはビタミンAの一種、ペプチドはアミノ酸がつながった成分で、成分の種類が異なります。(詳細)
どちらから始めるかは、肌質や製品の使用方法によって異なります。レチノールは使い始めに刺激を感じることがあるため、製品の使用方法に従って少量から使ってください。
Q3. PDRNとNMNは、どう違いますか?
Q4. 成分を組み合わせて使ってもいいですか?
A. 組み合わせて使う方法はありますが、刺激を感じやすい成分を同じ日に重ねると刺激が出やすくなる場合があるため、少量から試してください。(詳細)
レチノールとの組み合わせは、併用ガイドで詳しく解説しています。
Q5. エイジングケア成分は、何歳から使えばよいですか?
A. 年齢に決まりはなく、肌の状態と製品の使用方法に合わせて選びます。(詳細)
変化を感じるまでの期間は、製品や肌の状態で異なり、一律の目安は示しにくいです。製品に記載された使用方法を確認してください。
まとめ|系統を知り、全成分表示と使用方法を確認して選ぶ
エイジングケア成分は、系統で整理し、全成分表示と製品の使用方法を確認して、少量から肌の反応を見て選ぶのが基本です。
- 範囲:化粧品の効能は、ハリを与える・キメを整える・肌を整える・うるおいを与えるなどの範囲。
- 系統:ビタミンA系・ペプチド系・成長因子や核酸・培養液系・抗酸化系・エネルギー代謝関連・発酵由来や素材。
- 選び方:全成分表示・使用方法・肌質・医薬部外品かどうか・続けやすさを確認する。
- 組み合わせ:刺激を感じやすい成分は同じ日に重ねすぎない。
- やめどき:強い痛み・腫れ・水ぶくれ・発疹が出たとき、休んでも赤みやヒリつきが続くとき、範囲が広がる乾燥・皮むけやかゆみ・湿疹を伴うときは、使用を中止して皮膚科を受診する。
肌の変化には時間がかかることがあるため、無理に量や回数を増やさず、肌が安定する使い方を続けることが大切です。
関連記事(全体像):エイジングケアとは?何歳から始めるべきか